あ_お_ぞ_ら #4

2012年からのブログ2つを、合体・移転しました。

少子高齢化と車離れ

※9月の台風の時、外に出られず悶々と考えながら書き始め、UPする時になってデータが飛んだため掲載できなかったものがあったのですが、

部屋の片づけをしていたら、途中で紙に印刷したものが出てきたため、若干の加筆と修正を加えながら打ち直して掲載します。

「車が売れない」とか「若者の車離れ」なんて言い出して久しいですが、

今その辺を走っている車って、そもそも台数減ってんだっけ?と、素朴な疑問があり、

ググってみたところ

一般社団法人 自動車検査登録情報協会なる所から、

過去の「自動車保有台数」のEXCELデータが出ていました。

見てみたところ、

今年と、約20年前とを比べると、

今の方が、自動車の保有台数ってむしろ多いんですね。

貨物、乗合、乗用、特殊の、

それぞれ普通車、小型車、被けん引、軽自動車

に分けて台数が記載されているのですが、

今年(平成30年)6月時点の総数は、約7千800万台、

20年前(平成10年)3月末の総数は、約7千万台

全体で7~8千万台あるうちの、約800万台 およそ1割にあたる台数が

20年で増加した、ということらしい。

何だ。増えてんじゃん。自動車のトータル台数自体は。

車自体が要らなくなっている、ってことでは無さそうな。

で、

主に何が減ってたり増えたりしているのかを見てみると、

貨物車が約500万台減少。

うち、小型車(約240万台)と軽自動車(約230万台)で、計約470万台だから大半ですね。

(貨物登録の車を買った方がお得だった、物品税時代の車が、20年経って完全に無くなった・・とか?)

で、増加したのは乗用車

小型車(5ナンバー)が940万台減少して、普通車(3ナンバー)が770万台増。

(3ナンバー、と言っても排気量1Lの3ナンバー車があるこのご時世ですから。)

これだけだと170万台減ですが、

軽自動車がこれを補って余りある、何と約1,500万台増加(!)

これ、少なくとも、

フツーの人がフツーにディーラーで買うフツーの車については

売れない、売れていない、って事ではないですよね。

軽まで含めれば、乗用車の登録台数は増えてるんですから。

(いや、増えた分の大半は、新車が売れたんではなくて廃車にならずに走り続けてる車が増えたんです、800万台はそういう車なんです、なんて事があるかどうかは分かりませんが・・。)

でも、以前と売れ方は変わっている

軽自動車が大幅増、という一方で

普通車、小型車しか持っていないディーラーは、ジリ貧だと。

車屋にしてみれば、軽を売り物に持ってないと話にならん状況なんですね。多分。

台数売れなきゃ、1台の利幅を大きくするしかないので、1台当たりの価格が高くなる。

最近の白ナンバー車、何だか、10年前と比べ、感覚的に50万~100万高い気がします。個人の感想ですが。

欲しい車があっても手が出ない。

こんな程度でいいやって車でも、ちょっと油断してると高くしようとしている感が強い。

(モデルチェンジ後の価格に繋げようとしているのか、モデル末期のカローラの特別仕様車が、色々付けてるとは言えいくら何でも上げすぎな280万するとかもう、アホかと・・バカかと・・・)

今ならまだ、そうでないモノも残っているので選べそうではありますが。

こんなものにこんなにカネ払わにゃならんのか・・と思うと、

バスや電車で移動は十分って人は、敢えて買おうなんて思わないですよね。

よっぽど趣味で車が要るとか、すごく好きな車がある、とかでなければ。

で、電車バスで事足りるのは、おそらく主に街に暮らす人。

そこの人たちは既に車を手放しているかも、とも思いますが、

一方で、軽乗用車メインとは言え、車全体の保有台数は増えている。

軽に乗り換えた人は、ではなく、

車の保有台数を増やしているのは、どんな人たちなのか?

「我が国における総人口の長期的推移」という、総務省が纏めた資料に、

「世帯数の推移」が載っていました。

それによると、(上で使用した数値と全く同じ年での比較はできませんでしたが)

2015年の日本全体の世帯数は、5,060万世帯

その20年前 1995年の世帯数は、4390万世帯

ということで、670万世帯ほど増加している。これは1割5分ほどの増加になります。

台数は20年で1割増えていて、世帯数は1割5分増加、ということなら、割合としてはいい線なのかもしれません。

ちなみに、増えた670万世帯のうち、532万世帯は、単独世帯・・・つまり一人暮らし。

高齢(65歳以上)の単独世帯は220万世帯から562万世帯へ、342万世帯増加

(532万のうち342万が、高齢の単独世帯  図らずも342:532≒1:1.55と、台数増加と世帯数増加の割合と近い値になります・・・)

若い1人暮らしは、街に住んで、きっと車なんか持たない。

若くない1人暮らしは、子供が独立し、配偶者に先立たれ、足を確保しないと暮らせないので、ちっちゃい車を乗れなくなるまで(車が壊れるか、自分が運転できなくなるまで)大事に使い続ける・・・とか、なんでしょうか。ひょっとすると。

冒頭にも書いた通り、これは、9月に台風が来た際に、出かけることもできない中、何とはなしにグダグダと考えた、とりとめのない事なのですが、

今年を締めるにあたって色々思う事とも重なるため、

加筆修正を加えながら書いているのですが、

巡り巡って思ったこと

好きな車が有って、その好きな車を所有して乗っているとか、

こんな腐った車乗ってられるかとか

この車でなきゃヤダとか言っていられる生活って

ただそれが出来るだけで、ものすごく幸せで贅沢な事なんじゃないか、

これから、それが幸せで贅沢だという、そんな世の中になるんではないか。

車の選ばれ方が、

趣味とか、好きだとか、いい車だとか、そういうことで選ばれるのではなくなると、

「いい車をつくろう」のトヨタのような、1000万台クラブの企業でも

「製造業じゃ食えないからサービス業になる」と言い出すのは自然なことだと思います。

MaaSって何?(食べれるのか?(カレーの事か??)って初めて聞いた時には思いましたが。

次の10年、20年後はどんな事になっているんでしょうか。

車って、選んで乗れる状況なんでしょうか。

趣味で車を持つことって出来るんでしょうか。

中古車って、市場に出回り続けるんでしょうか。

ディーラーが車を売るだけでなくアフターに力を入れるようになって、街の修理工場がぐっと減ったように、

今度は、メーカがディーラーに車を卸して収益を得るのではなくて、ユーザから直接使用料を得て使わせるようになれば、

いずれ街から既存のディーラーのような店はなくなって、自動車を貸す店が出来て売る店は無くなる?

となると、個人所有の新車が出回らなくなり、また貸出である程度古くなって減価償却された車はスクラップされて中古車も出回らない。

買いたくっても、新車も中古車も買える所がない。

個人所有でなければ、改造もできない

そんな中、個人でクルマ持って、手も加えて、税金と整備費払って車に乗り続けるのって

大変で、贅沢で、色々困難を跳ね除けないと続けられないような事になっているかもしれません。

(↓左半分は上の記事に貼ったURL中の資料からの引用 右半分は私個人の意見として記載したものです。相当拡大しないと見えないと思いますが・・・)

考えて、書いて、日が経って、また今考えて書いているので、何か矛盾点とか計算間違いとかいろいろあるかもしれません。