というわけで、雪が降ったり、流感にやられたりした、春節(旧正月)前のこの一番冷え込む時期に、四駆+スタッドレスのD:5が傷取りのため入院中だった訳ですが、
2年半落ちで52,000キロほど走っているもの
冷え込んだこの時期に夏タイヤなのが若干不安ではありましたが、
思いがけず、これまでまともに運転したことが無かったトヨタのハイブリッド車に、じっくり乗る機会が得られました。
いままで、
ノア/ヴォクシーとしては、
http://piropirot.exblog.jp/11116518/
http://piropirot.exblog.jp/14276994/
旧型(ガソリン車)の前期型/後期型それぞれに乗った事が有り、まぁクソのような車だと(特に怒りすら覚える前期型)、私の中でダントツにすこぶる印象が悪く、
ハイブリッド車としては
http://piropirot.exblog.jp/17112499/
約5年前、プリウスαに試乗したのみ。
これはそんなに印象悪くなかった(まぁこれなら全然悪くないんじゃない?レベル)
で、今回ウチに来たこの車なんですが、
まぁ、恰好は悪いです。良いとは思いません。個人的に。そう思います。
http://lightbluem.naturum.ne.jp/e1876259.html
出た当初から、何か無理のある、変な恰好だと思っていたんですが。
乗ってみて、
着座位置が非常に低く感じました。ほとんど、普通の乗用車に乗ってる目の高さに感じます。
そのためか、車が小さく感じました。といっても、何と言うか、所謂1BOXではなく、プリウスαかウイッシュ位の車をを運転しているような気になります。(本当のプリウスαなんか、見切りが悪くて外なんか見えやしませんが)
分かりにくいですが、この車、車の鼻先が、見ようと思えばちゃんと見えます。少し前まではこんな車は貴重な存在だったはず。
そういえば、サイドアンダーミラーがないんですよ。サイドミラーの下1/4位の曲率が変えては有るんですが。
それ自体は良くも悪くも特に・・・なんですが、ピラーの角度とか太さとか断面形状とか向きとか、ガラスの面積とか、それなりに考えられているのか、ナナメ前方方向の視界は結構良いです。左側もですが、実は特に右側は良い(バイザーが無いからだけだったりして)。
車の一番はしっこが見えて、ガラスが低い所まであって、車体も四角いし、ということか、カメラと液晶に頼らず、目視とミラーだけでここまでギリギリまで寄せられました。
とりあえず、何か、意識して見切りはよくしようとした跡がありますね。
でも、カッコ悪い。別に視界とトレードオフって事じゃないと思うんですけど。
シフトレバーとシフトパターンは、やっぱりよく馴染めません。
今どこに入っているのかを、表示を注視しないと分からないというのは、良くないと思います。そんな暇があったら、車の周囲の状況を出来るだけ見ることに注力すべきで、出来るだけ手探りで出来るものはそうしていくべきかと。
色々誤操作防止のための制限自体は掛けてあるようで、
ニュートラルに入れるには、所謂「長押し」操作が必要。
これはまぁ、いいかなと思います。間違ってレバーをチョンと触っただけで意図せずニュートラルに入っちゃまずい時もあるので。
Bレンジへは、何故かNやPレンジから直接は入らない。
また、ブレーキを踏まずにはNやPからDには入らない(ブレーキ踏みましょ、と表示が出たような)。
・・・これ、
走行中に無意識にN長押しでニュートラルに入れてしまった時に
(これ、Dで走ってても結構滑走してる感じで走っているので、多分気が付かない)、
スピード落としたくてBに入れようとしても、
入らない。
気が付いて、Dに入れようとしても、入らない(ブレーキ踏んでいないので)。
何が言いたいかと言うと、新しいシフトパターンを世に出すにあたり、色々と起こっちゃまずい事を考えたうえでそれなりに制限を掛けた形跡はあるんだけども、けっこう漏れや抜けがありそうだ、ということ。
何か考えがあって、この新しいシフトレバーとシフトパターンを使う事にしたんだと思うんですが、こんな状態の操作性なら今までのガソリン車と同じようにロックボタン併用のストレート式であったり、ゲート式であったりのシフトパターンの方が間違いがないのではと思います。やっぱり。
まぁ、普段使うのはDとRとPだけだろうから、要はそれ以外はむやみに触るな。アクセルとブレーキだけで十分操作できるからって事なんでしょう。
実際それで普通に運転出来てましたし。
動き出せば、結構快適でした。
なにより、動きが軽快。
速度の乗りも良いし、ブレーキの利きも違和感なし。
ちょっとタイヤノイズが多めな気がしましたが、まぁ許容範囲。
揺れは、振幅が少なくて動きが早いのが、しゅっ、しゅっ、って感じです。(より乗用車的。)
唯一、電気使って駆動を始める瞬間と発電を始める瞬間が、自分の感覚よりも一瞬遅れる感じがしました。
良く言えば、ペダル踏み始めの車の反応がマイルド、悪く言えば、ダル。
車に慣れてくると、色々細かい操作がしたくなってくるもんですが、ダルさ故に、
ブレーキ時は、慣れてきて停車直前のブレーキ力の微調整をもうちょっと細かくやりたいと思い始めても詰め切れない、とか、もどかしくなってきます。
どうやって発電でのブレーキと油圧のブレーキを協調させて、違和感をなくしているのか、想像もつきませんが、
多分、ブレーキペダルはスイッチでしかなくて、踏む力というよりはペダルがどれくらいの距離どのくらいの早さで動いたかを基に計算してブレーキの強さを調整している気がするので、まぁ、演算時間分の一瞬のために遅れて感じる、と言う事かも。
(具体的には踏力一定で急減速して停止直前にうまいことスっと踏力を抜けなくて、ちょっと手前で止まったり逆に踏み直したり。)
逆に加速は、モーターのトルクに頼って割とガバっとアクセルを踏んでメリハリ良く加速することが出来て快適なんですが、動き始める瞬間だけをとると結構ダルなので、そんな大げさな加速だとは感じさせずに済みます。
パワートレインとしては完成されてるなぁ、ハイブリッドって。動力性能にはこれと言って不満なし。必要かつ十分、やりすぎな所もなし。
トヨタはこんなの持ってるんで、今更エンジン単独の特性を改善して動力性能上げたり使いやすくしたりなんかする気なくなるよなぁ、そんな気きっと完全に失せてるよなぁきっと、と正直思いました。
D:5の、車重も有ってタイヤも大きく、重心も高いから仕方ないもっさりした動きの中で、
パワートレイン(ガソリン2.4L+CVT)のだらしなさだけはちょっと気になっていた部分で、
加速時に、もうちょっと高回転で保っててほしいのに勝手に巡航側に変速するCVTとか、
そのくせ、延々と燃費計が悪いままの所に貼りついたままで精神衛生上悪いとか、
アクセルを踏んでいる限りストレスが溜ってるというのが正直な所。ここだけは不満だったんですよね。
そこはこのハイブリッド車の場合は完全に解消されてる感じで快適。
(200キロも軽いんだから当然か?)
動き出しがモーター中心なので、電気自動車に近い部分もあるような感覚の乗り味でもあり、かえって印象が悪くならないのかもしれません。
乗り心地、悪くは有りません。及第点。
燃費 D:5では8キロ/L台の所を走ってざっと15キロ/L台といったところ。
音 走行中・停車中含めかなりの時間でエンジンが止まっているのでその分静か。意外とカーブ曲がった後にそっとアクセルONにした時に、盛大にエンジン回転数が上がったりとか。その時くらいですねうるさいのは。
ハンドリング そもそもちょっと左に流れる傾向があったので、ちゃんとは言えませんが、悪くはなさそう。
(タイヤの減りが前後でそれほど違わないのに、フロント側のタイやは交換してあった様に思えました。ひょっとして事故車だとか?それはともかく、この車の流れ方は、少なくとも脱輪とかはしてるんじゃないかと思います。)
まとめると、
それなりに快適な、フツーの車です。新しくて軽量な分、軽快にも走るし。
これだったら別に文句もありませんよ。
別に、ときめきも無いですけどね。
ハイブリッドって、ホントにごく普通のものになっちゃってたんですね。20年で。
でもなぁ、
明らかに動きのおかしいアクアとかプリウスとかって、居るんだよなぁ。時々。
母数が多いから、割合としては極少でもそれなりに目立つ数になっちゃうということなのか、
それとも、動力にではなくて、車種ごとに視界とか操作系とかにとてつもなく癖があって対応しきれない人が多いって事なんだろうか。
やっぱりちょっと一回アクアには乗ってみたいなぁ。