あ_お_ぞ_ら #4

2012年からのブログ2つを、合体・移転しました。

いいクルマってなんだろ

ヨダレ垂らかしてボヘーっとしている顔にしか見えませんが

30年位前のモーターショーのコンセプトカーらしいです。

エンジンが800ccの2サイクル水冷直列2気筒DOHCスーパーチャージャーらしく、

中身は随分と攻めた車だったらしい...

でも、いいくるまってなんだろって、

割りと最近も、もっといい車を作ろうよ、とかって似たような事言ってましたよね。

いい車って、なんなんでしょ。ほんとに。

クルマやさんにとっての永遠のテーマなんでしょうね。

もっとも今は、

製造業じゃなくて、モビリティカンパニーへのフルモデルチェンジに向けて突っ走らないとこの先会社が続かないってことで、

M●RIZOUさんも車自体を気にしてるヒマがなくなっちゃってる感じに、私なんかには見えるんですよ最近は。

目が届かなくなると途端に元に戻っちゃうんですよねぇ、何か。

5年振りに行ってみたトヨタ博物館です。

さすがの、大局的見地からの展示内容。ちゃんと良くなっている部分多数。

でも少しだけ、 トヨタ博物館 に萎みかねない雰囲気も

今回は感じてしまいました。

上のコンセプトカーの頃に世に出た車の中で割と画期的だったのは

カナブンみたいな SERA 。

隣にはRAV4が。

中央が、ショーに出たコンセプトカー。

そっから左の市販モデルになったのを見ると、これはこれでコンセプト通りで成功だったんだよなやっぱりと(当時は安普請でどうにもこんなものは、って思ってましたが)。

で、右側には今売ってる同じ名前の車が置いてあるんですが、

名前以外、これとどうつながってるのかが...。

実はこの展示、今売ってるコレを置きたかっただけなんじゃないの、って。

そんな、ディーラーの客寄せじゃないんだから。

安普請の系譜はダイハツ製のロッキーだのライズだのだと思うんで、どうせならそっちが並んでた方がしっくりきますよ個人的には。

...ここまでは企画展の内容なので、ある意味こういう感じの浅いやっつけ企画でもしょうがないと思うんですが、

本展示の中の、80年代の所には今回、

尻の垂れたサーフと、

当時これが路駐してると巨大すぎてただの犯罪にしか思えなかった初代エスティマがあり

(今のアルファードとかよりナリは小さい筈。だけどガラスの面積はデカめだったんですね。)

その横に

セルシオ

ハリアー

...ではなく、

LEXUS LS400と

RX300

どちらも左ハンドル

30年も経つとほとんど走っているのは見ないし、

日本にははじめはレクサス店なんか無かったなんて今更言うのも嫌だしメンドクサイのかもしれませんが、

説明くらいは書いといてもいいんじゃないかと思うんですが、

なんか隠してんだか何だかどういう考えなのか...

5年前に来たときは、クラウンの企画展をやっていて

正面入り口に堂々と、クジラを置いたりしてたのに

結局気分が元にもどっちゃったんだろうなぁって。

何かやっぱり無意識にか意識的にか知らないけど自社都合中心に寄ってってる気が。

ヨタハチと2000GTが一段高い所で並んでいるのは、まぁいいかなと思うし、

カローラとサニーは並べとくべきだろうとも思うし、

初代ゴルフとこのファミリアって並べる車か?とは思うけども

角ばってナナメな後ろ姿が若干似てるからかなと思えなくもない

ベレット、シルビア、コスモ、フェアレディZセリカ...

フロンテ、N360、フェアレディ、S500......

年代が古くなってくるとそれなりの固まりにしてあって比べられて興味深い...

昔のフェラーリのタイヤサイズが

ハイエースのカスタム向けと同サイズだなんて、実際見なきゃ気付かないでしょ。

でもね、一方で

観音開きのクラウンの説明で「主査制度が確立した」とか書かれても

そんなクルマと関係のない内輪の話なんかここで聞きたくはないんですよね。

メッサーシュミットイセッタ、FIAT500チンクエチェント...

FIAT500には、チンクエチェントの前があったんだなんて知らなかったし

メルセデス300SLの近くに

ポルシェ356

356と来れば

ご先祖はKdF

のちの、VW type1

横には2CVが並べてある。

年代で切りつつ、似たような括りで並べ

よく見れば年代跨って繋がる関係性も見られる

以前と展示車自体の大きな入れ替えは無さそうなのに、

並べ方の工夫がされてるなぁと...

今回、古いのはテキトーに見るだけでいいやと思っていて、

順路に沿って古いのから順に見て行ったら、流せずがっつり見させられてしまい、

肝心の、一番見たかった70、80年代の所では既にスマホの電池がカラカラだった位のもんで

ブガッティ タイプ35Tには、

ソックリな小型の電動車があったなんて知らんでしょう。

一応、子供向けのオモチャだったらしいですが、

電圧は12Vで、4段のギアボックス付きだったそうな。

シルバーゴースト

こんな馬車から進化したばっかりみたいな形の車でこのデカさになると、圧巻の存在感

一方で

人力車

JAPAN オリジナル、だそうです。

色々とため込んでいて、底力は感じるんだけど

どうも何か、見たくないものが時々混じるようになったな...と。

もっといい車をつくろうよ

って、そこにがっつり力を入れてた時代は残念ながら過ぎ

そこら辺の下駄車だって、まともに運転できるもんにしようよ、なんて誰も思う人が居なくなり、

このまま放っとくと、今のフツーにサっと乗ってほぼ不満が無い車が大半って状態から

また以前の、どうしようもないのが混じる状態に戻ってくんだろうなぁ

そも車とは?って考えないから、目の前の車そのものへの興味じゃなくて、名前だとか体制だとかの上辺だけの説明とか宣伝っぽいものしか入れられなくなるじゃないかと。

こういう、志高くあってほしい博物館でさえも。

いいくるまってなんだろ、って聞いても

そもそももう人間にしっかり運転させようって気が無い人が車造ったり展示の内容決めたりしてるかもしれんからなぁ。